辞令の社内掲示・社内通知|掲示文と通知メールの書き方

辞令の社内掲示と社内通知メールの書き方を紹介する記事のアイキャッチ。オフィスの掲示板に張られた白い紙とノートパソコン

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人事異動の発令が近づいて、『辞令の社内掲示って、どこまで載せればいいの?』と迷っている総務・人事の方も多いはずです。

結論から言うと、辞令の社内掲示は、本人に渡す辞令とは別に、発令日・新しい所属・前の所属・氏名の4つを一覧にして知らせるのが基本です。そのうえで、掲示板・全社メール・部署内の口頭のどれで、どこまで知らせるかを決めます。

この記事を読めば、知らせ方の選び方と載せる範囲の決め方、そのまま使える掲示文と通知メールの文例が分かります。

目次

辞令の社内掲示とは?本人への辞令とは別の「お知らせ」

先に結論

社内掲示は、本人に渡した辞令の中身を、ほかの社員に知らせるためのお知らせです。会社員の辞令や掲示に法律の決まった形はないので、何をどう載せるかは社内の決まりで決めます。

社内辞令は、本人に渡す辞令と、周りに知らせる掲示の2つがセットになっていることが多いですよね。

本人向けの辞令には、命じる中身を1人ずつ書きます。掲示は、同じ日に発令された人をまとめて一覧にして、誰がどこに移ったかを周りに伝えるためのものです。

実は、公務員の世界でも、掲示を知らせ方の1つにしている例があります。京都市上下水道局の規程がその例です。昇任や配置換などの場合に、記載事項を書いた文書の掲示などの方法で、人事異動通知書の交付に代えることがあるとしています。

くらべる点本人に渡す辞令社内掲示・社内通知
相手辞令を受け取る本人ほかの社員
単位1人1枚同じ日の発令をまとめて一覧
書く中身命じる内容・発令日・発令者新しい所属・前の所属・氏名・発令日
書かない中身評価や家庭の事情給与・休職の理由など本人の事情

本人に渡す辞令の作り方は、辞令のテンプレート・書式で紹介しています。

掲示板・全社メール・口頭の3つの知らせ方

ここでの結論

社内への知らせ方は「掲示板・社内ポータル」「全社メール」「部署内の口頭」の3つに分けて考えると決めやすくなります。会社の大きさや、知らせたい相手の広さで使い分けます。

『うちの会社は掲示板もメールも両方あるけど、どれを使えばいいの?』と迷いますよね。3つを並べるとこうなります。

辞令の社内への知らせ方を、掲示板・社内ポータル、全社メール、部署内の口頭の3つに分けて、向いている場面を並べた図解
知らせ方向いている場面載せる範囲の目安気をつけたいこと
掲示板・社内ポータル社員が多く、拠点が分かれている会社発令日・新旧の所属・氏名掲示を外す日を決めておく
全社メール掲示板がない会社、急ぎで知らせたい時掲示と同じか、それより絞る宛先の間違いと転送に気をつける
部署内の口頭課の中の担当替え、少人数の部署その部署に関わる人事だけ言った・言わないにならないよう記録を残す

掲示板・社内ポータル

紙の掲示板に辞令を張り出す会社もあれば、社内ポータルに載せる会社もあります。どちらも、見たい人がいつでも見られるのが良いところです。

辞令を張り出す時は、掲示する期間を決めておきましょう。発令から一定の期間がたったら外す、と決めておくと、古い情報が残り続けるのを防げます。

全社メール

全社メールは、全員に一度に届く知らせ方です。掲示板が無い会社や、拠点が多い会社でよく使われます。

ただ、メールは転送や保存がしやすい分、社外に出てしまうこともあります。載せる範囲は、掲示と同じか、それより絞っておくと安心です。

部署内の口頭

課の中の担当替えのように、知らせる相手が限られる時は、部署内の朝礼やミーティングで伝える方法もあります。

国家公務員の場合も、人事院規則8-12の第55条で、課の中での配置換などは通知書に代わる方法で知らせられるとしています。小さな変更ほど、身近な知らせ方が合っているわけです。

例えば、朝のミーティングでこんなふうに伝えます。

「来月から、取引先の○○社の担当は△△さんに替わります。引き継ぎは今月中に済ませる予定です」

誰の担当が、いつから、誰に替わるのかの3つが入っていれば、口頭でも十分に伝わります。

口頭で伝える時のひと工夫

口頭だけだと、聞いていなかった人が出てきます。伝えた後に、部署のチャットや共有メモに1行残しておくと、後から確かめられます。

会社の大きさで組み合わせを変える

3つの知らせ方は、どれか1つに絞る必要はありません。会社の大きさに合わせて組み合わせると、漏れなく伝わります。

会社の形組み合わせの例
社員が少なく、1か所で働いている朝礼などの口頭と、社内チャットへの1行
部署がいくつかあり、拠点は1つ掲示板と、関係する部署への口頭
拠点が多く、離れて働く人もいる社内ポータルと全社メール、部署内の口頭

載せる範囲はどう決める?氏名・新旧所属の考え方

ここでの結論

掲示に載せる範囲は「仕事を進めるうえで周りが知る必要があるか」で決めます。新しい所属・前の所属・氏名・発令日の4つを基本にして、給与や休職のように本人の事情に関わる辞令は載せないのが無難です。

載せる範囲は、作る側がいちばん悩むところですよね。迷った時は、辞令の種類ごとに次の表で考えてみてください。

辞令の種類掲示に載せるか理由
異動・転勤載せる連絡先や担当が変わるので、周りが知る必要がある
昇進・役職の任命載せる誰が責任者かを周りが知る必要がある
兼務載せる誰に相談すればいいかが変わる
給与・昇給載せない本人の事情で、周りが知る必要がない
休職・復職理由は載せない職場の体制だけを、必要な範囲で伝える
退職社内の決まりで決める本人の希望を聞いてから決める会社もある

『休職の人が出たら、周りにはどう伝えるの?』と気になる方もいるはずです。休職の理由は、掲示にも全社メールにも書きません。仕事の引き継ぎに必要な範囲で「○月から○○さんの担当を△△さんが引き継ぎます」のように、体制だけを伝えておきましょう。

掲示を出す前に確かめたいこと
  • 本人に辞令を渡した後になっているか
  • 氏名の漢字と、新旧の所属の名前は正しいか
  • 給与や休職の理由など、本人の事情が載っていないか
  • 掲示を外す日を決めてあるか

そのまま使える辞令の掲示文と社内通知メールの文例

ここでの結論

掲示文は「お知らせの1文」と「一覧の表」の2つで作ります。社内通知メールは、件名で発令日が分かるようにし、本文は掲示と同じ一覧にしておくと、作る手間が1回で済みます。

ここからは、そのまま写して使える文例です。氏名・日付・部署はすべて伏せ字にしています。

社内掲示用の掲示文

辞令の掲示用の文は、短く事実だけを書きます。

掲示文の例

人事異動のお知らせ

令和○年○月○日付で、次のとおり人事異動を発令しましたのでお知らせします。

人事部

この下に、次のような一覧の表を置きます。

発令日新しい所属前の所属氏名
令和○年○月○日総務部 人事課長営業部 営業一課○○ ○○
令和○年○月○日大阪支店 営業課本社 営業二課○○ ○○
令和○年○月○日経理部(人事課兼務)経理部○○ ○○

社内掲示用の一覧は、新しい所属を先に置くと「どこに誰が来るのか」が見やすくなります。

昇進・兼務・退職を載せる時の書き方

異動以外の辞令を一覧に載せる時は、「新しい所属」の欄の書き方を少し変えます。

欄の書き方の例
  • 昇進:新しい所属に役職名まで書く(営業部長など)
  • 兼務:今の所属の後ろに「(人事課兼務)」と添える
  • 兼務を解く:「人事課兼務を解く」と別の行にまとめる
  • 退職:本人の希望を聞いたうえで「退職」とだけ書く

一覧の欄の名前をそろえておけば、種類が混ざっても読む人が迷いません。

辞令の社内通知メール

辞令の社内通知メールは、件名だけで中身が分かるようにしておきます。

項目文例
件名【人事異動のお知らせ】令和○年○月○日付
書き出し各位 令和○年○月○日付で、次のとおり人事異動を発令しましたのでお知らせします。
本文掲示と同じ一覧の表
結び業務の引き継ぎについては、各部署でご確認ください。
署名人事部

「メールにも掲示と同じ表を貼っていいんですか?」
「はい。中身をそろえておけば、どちらを見た人にも同じことが伝わりますよ」

辞令そのものをメールで出す時の注意は、辞令の電子化・ペーパーレスで紹介しています。

よくある失敗

本人に辞令を渡す前に、掲示や全社メールが先に出てしまうことがあります。本人が周りから先に知ることにならないよう、出す順番を決めておきましょう。

本人への内示から辞令の交付、社内掲示、全社メール、部署内での引き継ぎまでの順番を示した図解

辞令の社内掲示でよくある疑問に答えます

ここでの結論

ネットのQ&Aでよく見かけるのは「取締役の就任はどんな掲示文で知らせる?」「人事異動を社内に公開するのは普通?」「昇給の中身を全体の前で発表することはある?」の3つです。

社内掲示について、ネットのQ&Aで閲覧の多い疑問を3つ取り上げます。質問は要約して紹介しますね。

疑問1:取締役の就任はどんな掲示文で知らせる?

「取締役の就任を社員に知らせたい。どんな掲示文がよいか」という質問です。

取締役の就任も、人事異動のお知らせと同じ形で書けます。「令和○年○月○日付で、○○ ○○が取締役に就任しましたのでお知らせします」の1文に、担当する分野を添えるくらいで十分です。

就任の日付は、会社の決定の手続きに合わせる必要があります。掲示を出す前に、総務や法務の担当に日付を確かめておきましょう。

疑問2:人事異動を社内に公開するのは普通?

「勤め先では人事異動の情報が一切公開されない。公開するのが普通なのか」という質問もあります。

結論から言うと、公開するかどうかに法律の決まりはありません。会社の大きさや考え方によって、掲示する会社も、部署内だけで伝える会社もあります。

ただ、担当が変わったことが分からないと、仕事の相談先に迷う人が出てきます。全員に公開しない会社でも、関係する部署には知らせておくと、仕事がスムーズに回ります。

疑問3:昇給の中身を全体の前で発表することはある?

「辞令が出た時に、昇給の中身を全体の前で発表することはあるのか」という質問です。

給与や昇給の中身は、本人の事情に関わる情報です。この記事の表のとおり、掲示や全体の場では知らせず、本人にだけ伝える形が無難です。

異動の辞令が出た時に本人がやることは、異動の辞令とは?でまとめています。

社内掲示で同僚の異動を見ると、自分の働き方も考えたくなることがありますよね。これからのキャリアを考えるきっかけに、今の会社で続ける道と並べて、外の選択肢も確かめておくと判断しやすくなります。

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辞令という言葉の意味や種類を一から知りたい方は、辞令とは?もあわせてどうぞ。

よくある質問

辞令の社内掲示はいつ出すのがいいですか?

法律の決まりはありません。本人に辞令を渡した後に出すのが基本です。本人が周りから先に知ることがない順番にしておきましょう。

辞令の掲示はどれくらいの期間張り出しておきますか?

決まりはありません。発令から一定の期間がたったら外すと社内で決めておくと、古い情報が残り続けるのを防げます。

退職する人も社内掲示に載せますか?

会社によって違います。退職の知らせ方は、本人の希望を聞いてから決める会社もあります。社内の前例を確かめてみてください。

掲示板を見て、初めて自分の異動を知った時はどうすればいいですか?

内示を出すかどうかや、何日前に伝えるかに法律の決まりはありません。厚生労働省の転勤の雇用管理の手引きでは、決まった転勤はできる限り時間的余裕をもって告知することが重要としています。まずは上司や人事に、発令日と引き継ぎの段取りを確かめてみてください。

社内通知メールの宛先はどうすればいいですか?

全社に知らせるなら、全社員の宛先リストを使います。送る前に、宛先に社外の人が入っていないかを確かめておくと安心です。

まとめ

この記事の要点
  • 辞令の社内掲示は、本人に渡す辞令とは別の、周りへのお知らせ
  • 知らせ方は掲示板・社内ポータル、全社メール、部署内の口頭の3つで使い分ける
  • 載せる範囲は発令日・新旧の所属・氏名が基本で、給与や休職の理由は載せない
  • 掲示文と社内通知メールは同じ一覧の表にそろえる
  • 本人に辞令を渡してから掲示を出す順番にする
辞令ドットコム

辞令ドットコム 編集部

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