辞令と発令の違い|発令日・交付日・辞令日の意味と、休日が発令日の時

辞令と発令の違いを、発令日・交付日・内示日の3つの日付から紹介する記事のアイキャッチ。机の上の書類と卓上カレンダー

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「4月1日付で発令」と書かれた辞令を3月にもらって、発令日はどっちなんだろうと迷っていませんか。

結論から言うと、辞令は人事を伝える通知そのもの、発令はその人事を正式に命じることです。そして発令日は、辞令を受け取った日ではなく、命じた内容の効力が始まる日として書かれる日付なんです。

この記事では、辞令の発令と、発令日・交付日・内示日の3つの日付の違いが、カレンダーのように並べて分かるようにしました。

目次

辞令と発令の違いは?「通知」と「命じること」

先に結論

辞令は人事の内容を書いた通知や書類、発令は人事を正式に命じることです。「辞令を発令する」は、辞令という形で人事を正式に命じる、という意味になります。

辞令と発令は、セットで使われることが多いので、違いが分かりにくいですよね。

ざっくり言うと、辞令は「もの(通知・書類)」、発令は「こと(命じる行為)」です。

辞令
  • 人事の内容を本人に伝える通知や書類
  • 辞令書・メール・掲示などの形で渡される
  • 「辞令を受け取る」「辞令が出る」と使う
発令
  • 人事を正式に命じること
  • その効力が始まる日を発令日と呼ぶ
  • 「4月1日付で発令する」「発令される」と使う

例えばこんな会話です。

「異動の辞令、もうもらった?」
「うん。4月1日付で発令だって」

1つ目の辞令は受け取る通知のこと、2つ目の発令は効力が始まる日のことを言っていますね。

辞令の発令とは?言葉の使い方

辞令の発令とは、辞令という形で人事を正式に命じることです。会話や文書では、次のように使い分けます。

言い方意味使う人
辞令を発令する会社や役所が人事を正式に命じる人事・総務の担当者
辞令が発令される人事が正式に命じられる本人・周りの人
4月1日付で発令4月1日に効力が始まるどちらでも
発令前まだ正式に命じられていない段階どちらでも

『発令前に周りに話してもいいの?』と迷う方もいますよね。

発令前は、まだ正式な人事ではない段階です。会社から口外しないよう言われている時は、発令までは控えておきましょう。

辞令・発令に法律の定義はない

実は、会社員の辞令や発令には、法律で決まった定義がありません。

労働基準法や労働契約法などの本文には「辞令」「発令」という語が出てこないんです。会社での意味や扱いは、就業規則や社内の慣行で決まります。

辞令そのものの意味は辞令とは?意味と種類、内示との違いで詳しく紹介しています。

国の書類では「発令日」をどう書く?

一方、国家公務員の人事異動通知書には、発令日の書き方が決められています。

人事院の通知では、通知書の「日付及び任命権者」欄に、異動を発令した年月日または異動が発生した年月日を「発令日」として記入するとしています。会社の辞令を作る時にも、参考になる考え方ですよ。

発令日・交付日・内示日、3つの日付をカレンダーで並べてみよう

3つの日付は別のもの

内示日は予告を受ける日、交付日は辞令を受け取る日、発令日は効力が始まる日です。3つが同じ日になることもあれば、ばらばらになることもあります。

辞令にまつわる日付は、実は3つあります。ここを分けて考えるのが、一番の近道なんです。

日付意味何が起きる日?よくある形
内示日正式な辞令の前に、内々に伝えられる日予告を受ける口頭やメールで伝えられる
交付日辞令書や通知を受け取る日書類を受け取る辞令交付式や面談で渡される
発令日命じた内容の効力が始まる日新しい部署や役職になる辞令に「○月○日付」と書かれる
内示日・交付日・発令日の3つの日付をカレンダーの上に順番に並べ、それぞれ何が起きる日かを示した図解

『じゃあ、辞令書に書いてある日付はどれなの?』と思いますよね。

札幌市の規程には、辞令書について「年月日は発令の日とする。」とあります。

辞令に書かれる日付は、受け取った日ではなく発令日、という考え方なんです。

3つの日付がずれる、よくあるパターン

3つの日付の並び方は、ケースによって変わります。

ケース内示日交付日発令日
内示のあと、発令日当日に辞令を受け取る発令日より前発令日と同じ辞令に書かれた日
前もって辞令書をもらい、後の日付で発令交付日より前発令日より前辞令に書かれた日
内示がなく、当日に辞令を受け取るなし発令日と同じ辞令に書かれた日
先に発令し、辞令書は後から受け取る発令日より前発令日より後辞令に書かれた日
内示・交付・発令の日付がずれる代表的な4つのパターンを、時間の流れに沿って並べた図解

どのケースでも、発令日は辞令に書かれた日付で変わらない、というのがポイントです。

例えば、3月中旬に上司から内示を受け、3月末に辞令書を受け取り、辞令には「4月1日付」と書かれていたとします。

この場合、内示日は3月中旬、交付日は3月末、発令日は4月1日です。新しい部署の一員になるのは、4月1日からということになります。

国の人事異動通知書でも、緊急で通知書の交付に代えた時は、必要と認めれば発令後に通知書を交付できるとされています。交付日が発令日より後になることもある、という例ですね。

内示の時期については内示と辞令の違いで詳しく見られます。

辞令日・発令日とは?日付の読み方と使い方

「辞令日」はほぼ発令日のこと

辞令日という言葉に決まった定義はありませんが、辞令に書かれた日付のことを指して使われることがあります。気になる時は「発令日のことですか」と確かめましょう。

辞令日という言葉も、ときどき耳にしますよね。

辞令日は法律で決まった言葉ではなく、職場によって使い方が少し違います。ただ、辞令に書かれた日付、つまり発令日の意味で使われることがよくあります。

辞令の日付を読む時のチェック
  • 辞令に書かれた「○月○日付」の日付を確かめる
  • 受け取った日(交付日)と同じかどうかを見る
  • 内示の時に聞いた日付と同じかを照らし合わせる
  • 給与や手当がいつから変わるかを就業規則で確かめる

発令日が給与に関わることもある

発令日は、給与の切り替えに関わることもあります。

厚生労働省のモデル就業規則の役付手当の規程例では、昇格の時は「発令日の属する賃金月から支給する」、降格の時は「発令日の属する賃金月の次の賃金月から支給する」としています。会社によって決め方は違うので、自分の就業規則を見ておくと安心です。

退職辞令の日付は?

退職の辞令の日付も、気になるところです。

国家公務員の人事異動通知書では、任期満了の退職について「任期の満了により 年 月 日限り退職した」と書く文例があります。退職の場合も、退職の効力が生じる日を書くと考えると分かりやすいですよ。

休日が発令日の時はどうなる?

休日の扱いは会社ごと

発令日が土日や祝日になった時の扱いを定めた法律はありません。会社の就業規則や慣行で決まるので、人事に確かめておきましょう。

『4月1日が日曜日なんだけど、辞令はどうなるの?』と心配になる方もいますよね。

発令日が休日に当たった時の扱いについて、法律の決まりはありません。考えられるのは、次のようなパターンです。

パターン発令日辞令の受け取り確かめたいこと
休日のまま発令する辞令に書かれた休日の日付前の営業日、または休み明け新しい部署への初出勤日
発令日を営業日にずらす前後の営業日発令日当日給与や手当がいつから変わるか
交付だけを後にする辞令に書かれた日付休み明け引き継ぎをどこまで終えておくか

どのパターンになるかは、会社しだいです。

国の人事異動通知書の記入要領でも、休日の扱いについての特別な決まりは書かれていません。気になる時は、人事に「発令日と初出勤日はいつですか」と聞いてみてください。

よくある勘違い

発令日と初出勤日が同じとは限りません。発令日が休日の時は、新しい職場に初めて行く日が休み明けになることもあります。引っ越しや引き継ぎの予定は、両方の日付を確かめてから立てましょう。

辞令が出やすい時期は辞令はいつ出る?時期と何日前に出るかでまとめています。

辞令を発令する時の書き方と流れ

発令日を先に決める

会社が辞令を発令する時は、まず発令日を決め、次に内示と交付の日を決める順番にすると、日付がずれにくくなります。

人事や総務の担当として、辞令を発令する側になる方もいますよね。

辞令を発令する時の大まかな流れを、順番に並べてみました。

辞令を発令する時の流れ
  1. 人事の内容と発令日を決める
  2. 必要なら、本人に内示を伝える
  3. 辞令書や通知を作り、日付は発令日を書く
  4. 辞令交付式や面談で、本人に辞令を渡す
  5. 社内に掲示やメールで知らせる

例えば、辞令書にはこう書きます。

「令和○年○月○日付で営業部勤務を命ずる」

日付は発令日、本文は命じる内容です。辞令交付のやり方は辞令交付とは?交付の意味とやり方で詳しく紹介しています。

辞令は、日付を見るとこれからの予定が見えてくる書類です。新しい部署で力を試すのもいいですし、辞令をきっかけに外の選択肢も確かめておくと、これからの働き方を落ち着いて考えやすくなりますよ。

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辞令の発令でよくある疑問

知恵袋で多い質問に答えます

辞令の発令日について、よく読まれている質問を選んで、要点をまとめて答えます。

4月10日に決まった6月1日付の転勤、発令日はどっち?

「4月10日に、6月1日からの転勤の辞令が決まった。発令日は4月10日と6月1日のどちらか」という質問は、とても多く読まれています。

結論から言うと、辞令に「6月1日付」と書かれていれば、効力が始まる日は6月1日と考えるのが自然です。4月10日は、決定や内示、交付の日にあたります。

ただし、会社によって言葉の使い方が違うこともあるので、書類にどう書かれているかを確かめてみてください。

3月1日に4月1日付の辞令をもらった時の発令日は?

「3月1日に、4月1日に異動となる辞令をもらった。発令日は3月1日か」という質問も多く見られます。

この場合も、辞令に書かれた4月1日が、異動の効力が始まる日です。3月1日は、辞令を受け取った交付日と考えると分かりやすいですよ。

内示と発令の間は、事務で何をすればいい?

「4月1日付の転勤の場合、内示と発令の間に事務として何をするのか」という相談もありました。

内示から発令までの間は、辞令書の作成、引き継ぎの段取り、社内への知らせ方の準備などを進める時期です。何日前に内示するかの法律の決まりはないので、社内の慣行に合わせて予定を組みましょう。

発令された辞令を、会社が後から変えることはある?

「4月1日付の異動辞令を受けた後に、会社が内容を変えることはできるのか」という質問もありました。

辞令の取り消しや変更について、法律で決まった手続きはありません。会社の就業規則や慣行で扱いが決まります。

変更の連絡があった時は、新しい辞令の発令日と内容を確かめましょう。前の辞令とどこが違うのかを、人事に聞いておくと安心です。

よくある質問

辞令と発令の違いを簡単に教えてください。

辞令は人事の内容を本人に伝える通知や書類、発令は人事を正式に命じることです。発令日は、命じた内容の効力が始まる日を指して使われます。

辞令の発令日とは何ですか?

辞令に「○月○日付」と書かれた、効力が始まる日のことです。辞令を受け取った日とは違うことがあります。

辞令日とは何ですか?

法律で決まった言葉ではありません。辞令に書かれた日付、つまり発令日の意味で使われることがあるので、職場での使い方を確かめておきましょう。

発令日が休日の時はどうなりますか?

休日の扱いを定めた法律はなく、会社の就業規則や慣行で決まります。発令日と初出勤日を人事に確かめておきましょう。

辞令を発令するとはどういう意味ですか?

辞令という形で、異動や昇進などの人事を正式に命じることです。

まとめ

この記事の要点
  • 辞令は人事を伝える通知、発令は人事を正式に命じること
  • 内示日・交付日・発令日の3つの日付は別のもの
  • 辞令に書かれる日付は、効力が始まる発令日
  • 発令日が休日の時の扱いは会社ごとで、人事に確かめる
  • 辞令を発令する側は、発令日を先に決めると日付がずれにくい
辞令ドットコム

辞令ドットコム 編集部

辞令の意味や種類、辞令交付式での受け取り方、辞令書の書き方、異動・転勤の辞令が出た時の考え方を、法令と公的機関の情報をもとにわかりやすく整理している情報サイトです。 公式サイト

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