辞令を受けた時の挨拶・返事|「拝命しました」の使い方とお礼メール例文

辞令を受けた時の挨拶と返事、拝命の使い方を紹介する記事のアイキャッチ。式典会場の椅子の列と机の上の書類

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辞令を受け取った直後に「では、ひと言どうぞ」と振られて、頭が真っ白になった。そんな経験がある方や、これから辞令交付の挨拶を控えている方も多いはずです。

結論から言うと、辞令の挨拶は「お礼」「これからの意気込み」「よろしくお願いします」の3つを短く言えれば十分です。場面によって長さと言葉づかいを変えるだけで、ぐっと自然になります。

この記事を読めば、場面ごとの挨拶の例文と、「拝命しました」の正しい使い方、辞令メールへの返信の書き方が分かります。

目次

辞令の挨拶は「お礼・意気込み・お願い」の3つでいい

先に結論

辞令の挨拶に決まった型はありません。ただ、聞く側が受け取りやすいのは「お礼」「意気込み」「お願い」の順に、ひと言ずつ話す形です。30秒ほどで言い終える長さを目安にしてみてください。

『気のきいたことを言わなきゃ』と身構えてしまいますよね。

実は、辞令の挨拶で求められているのは、うまいスピーチではありません。辞令をきちんと受け止めたことと、これから頑張る気持ちが伝われば、それで役目は果たせるんです。

3つの要素を組み立てるとこうなる

順番入れること言い方の例
1 お礼辞令をいただいたことへの感謝「このたびは辞令をいただき、ありがとうございます」
2 意気込み新しい立場でどうしたいか「新しい部署で一日も早く力になれるよう努めます」
3 お願い周りへの協力のお願い「ご指導のほど、よろしくお願いいたします」

この3つをつなげると、次のような挨拶になります。

「このたびは辞令をいただき、ありがとうございます。新しい部署で一日も早くお役に立てるよう努めてまいります。ご指導のほど、よろしくお願いいたします。」

ここに、自分の言葉を1つだけ足すと、ぐっと印象がよくなります。「前の部署で学んだことを生かして」「まずは現場の声を聞くところから」のように、具体的な一文を入れてみてください。

挨拶を考える時のチェック
  • お礼・意気込み・お願いの3つが入っている
  • 30秒ほど、長くても1分以内で言い終わる
  • 前の部署や前任者への感謝をひと言入れている
  • 「頑張ります」だけで終わらず、具体的な一文がある
  • 不満や心配ごとを挨拶の場で口にしていない

辞令そのものの意味や種類から知りたい方は、辞令とは?意味と種類をわかりやすくもどうぞ。

「辞令を拝命しました」の使い方と、言い換えの言葉

ここでの結論

「拝命する」は、命令や任命をつつしんで受けるという意味の、へりくだった言葉です。自分が辞令を受けた時に「拝命しました」「拝命いたしました」と使います。人に向かって「拝命されましたね」とは言いません。

『拝命って、どこまで使っていいの?』と迷う方も多いはずです。

辞令を受けることを丁寧に言いたい時、よく使われるのが「拝命」です。ただ、少し改まった響きがあるので、場面によっては別の言い方のほうが自然なこともあるんです。

辞令を受ける時の言葉を並べるとこうなる

言い方丁寧さ向いている場面
辞令を拝命しましたとても改まった言い方交付式、役員や社外の方への挨拶、正式な文書
辞令をいただきました丁寧でやわらかい上司への報告、社内メール、朝礼のひと言
辞令を受けましたふつうの丁寧語同僚への報告、チャット、近況の連絡
辞令が出ました事実を伝える言い方家族や親しい同僚への報告
謹んでお受けいたします返事として改まった言い方辞令を渡された直後の返事

「辞令を拝命する」「辞令をいただく」「辞令を受ける」は、どれも間違いではありません。相手との距離と場の改まり方で選ぶ、と覚えておくと迷いにくくなります。

例えばこんな使い方

交付式で役員から辞令を受けた後の挨拶なら、「このたび営業部長を拝命いたしました」と言えば、場にぴったり合います。

一方、同じ内容を同僚へのチャットで送るなら、「来月から営業部に移る辞令を受けました」くらいが自然です。チャットで「拝命いたしました」と書くと、少し堅く感じられることもあります。

よくある言い間違い

「拝命」はへりくだる言葉なので、相手の動作には使いません。上司が辞令を受けた時に「部長を拝命されたそうで」と言うのは不自然です。相手には「部長にご就任されたと伺いました」「このたびはおめでとうございます」のように言い換えてみてください。

挨拶は4つの場面で変わる:交付式・口頭・メール・取引先

場面ごとに長さと言葉を変える

辞令の挨拶は、大きく「交付式でのひと言」「上司・同僚への口頭」「メール・チャット」「取引先への連絡」の4場面に分かれます。同じ内容でも、場面によって長さと言葉の堅さを変えると、ぐっと自然に聞こえます。

『どの場面でも同じ挨拶を使い回していいの?』と思いますよね。

実は、聞き手がだれかで、ちょうどいい長さはかなり違うんです。4つの場面を並べてみました。

辞令の挨拶を、交付式でのひと言・上司や同僚への口頭・メールやチャット・取引先への連絡の4場面に分けて、長さと言葉の堅さを示した図解
場面聞き手長さの目安言葉の堅さ入れたいこと
交付式でのひと言役員・参列者30秒ほどとても改まるお礼・意気込み・お願い
上司・同僚への口頭一緒に働く人数文丁寧でやわらかいお礼・引き継ぎの話
メール・チャット社内の関係者数行場に合わせる発令日・新しい所属・お礼
取引先への連絡社外の担当者数行から十数行丁寧な文書発令日・後任・連絡先

場面1:交付式でのひと言

辞令交付式は、役員や参列者が見ている改まった場です。辞令交付の挨拶は、長く話すより、はっきりした声で短く言い切るほうが好印象です。

「このたびは辞令をいただき、誠にありがとうございます。○○の職を拝命し、身の引き締まる思いです。」

「期待に応えられるよう精一杯努めてまいります。今後ともご指導のほど、よろしくお願いいたします。」

辞令交付挨拶の一言だけを求められた時は、さらに短くしても大丈夫です。

「辞令をいただき、ありがとうございます。新しい職務に全力で取り組みます。よろしくお願いいたします。」

式の流れは会社や自治体ごとに違います。例えば福岡県教育委員会が発表した新規採用教育職員の辞令交付式は、開式の辞、国歌斉唱、辞令交付、宣誓、教育長挨拶、閉式の辞の順でした。

自分の挨拶がどこに入るのか、事前に担当の方へ確かめておくと落ち着いて臨めます。式の流れは辞令交付式とは?流れと式次第、辞令の受け取り方の動きは辞令の受け取り方でくわしく紹介しています。

場面2:上司・同僚への口頭

辞令を受けた後、直属の上司や同じ部署の人に口頭で挨拶する場面です。ここでは、改まりすぎず、引き継ぎのことにも触れておくと話がスムーズに進みます。

上司への辞令の挨拶なら、こんな言い方がしっくりきます。

「部長、このたびの辞令、ありがとうございました。来月から○○部に移りますが、今月中に引き継ぎを終えられるよう進めます。これまでご指導いただき、本当に感謝しています。」

同僚へは、もう少しくだけてかまいません。

「来月から○○部に異動することになりました。今の案件の引き継ぎは、今週中に資料をまとめて相談させてください。これからもよろしくお願いします。」

場面3:メール・チャット

社内の関係者にまとめて知らせる時は、メールやチャットを使う会社が多いですよね。ここでは、発令日・新しい所属・これまでのお礼を、読みやすく並べるのがコツです。

社内メールの例文

件名:異動のご挨拶(営業部 ○○ ○○)
各位
お疲れさまです。営業部の○○です。
このたび令和○年○月○日付で、企画部への異動の辞令をいただきました。
営業部では、皆さまに大変お世話になりました。
今の担当業務は、後任の○○さんに引き継ぎます。
新しい部署でも、引き続きよろしくお願いいたします。

チャットなら、もっと短くて大丈夫です。次のくらいがちょうどいい長さです。

「○月○日付で企画部に異動の辞令を受けました。引き継ぎは○○さんにお願いしています。これまでありがとうございました!」

場面4:取引先への連絡

社外の取引先には、担当が変わることで相手に迷惑がかからないよう、後任と連絡先をはっきり伝えます。社外向けなので、文書としての丁寧さを意識してみてください。

取引先へのメールの例文

件名:担当者変更のお知らせ(株式会社○○ ○○ ○○)
○○株式会社
○○様
いつも大変お世話になっております。株式会社○○の○○です。
このたび令和○年○月○日付の人事異動により、企画部へ異動することになりました。
在任中は格別のご高配を賜り、心よりお礼申し上げます。
後任は○○が務めます。あらためて本人よりご挨拶に伺います。
今後とも変わらぬお引き立てのほど、よろしくお願い申し上げます。

取引先への連絡は、社内で発表される前に送ってしまわないよう注意が必要です。いつから社外に伝えてよいかは、上司に確かめてから送ってみてください。

辞令メールへの返信と、お礼メールの書き方

ここでの結論

辞令をメールで受け取ったら、その日のうちに短く返信しておくと安心です。返信には「受け取ったこと」「お礼」「これからの意気込み」の3つを入れます。長い文章はいりません。

最近は、辞令をメールや社内システムで知らせる会社も増えていますよね。『辞令のメールに返信していいの?しないとまずい?』と迷う方もいるはずです。

結論から言うと、辞令メールへの返信が決まりになっているわけではありません。ただ、送ってくれた上司や人事担当の方に、受け取ったことを伝えておくと丁寧です。

辞令メールへの返信の手順

辞令メールに返信する時の流れを、中身の確認から確かめたいことを添えるまで順番に並べた図解
辞令メールに返信する流れ
  1. 辞令の中身(発令日・新しい所属・役職)を読み、分からない点がないか確かめる
  2. 件名は「Re:」のままにして、だれへの返信か分かるようにする
  3. 本文の1行目で、辞令を受け取ったことを伝える
  4. お礼と、これからの意気込みをひと言ずつ書く
  5. 確かめたいこと(引き継ぎの時期など)があれば、最後に1つだけ添える
辞令メールへの返信の例文

○○部長
お疲れさまです。○○です。
辞令のご連絡をいただき、ありがとうございます。
令和○年○月○日付の企画部への異動、謹んでお受けいたします。
新しい部署でも、これまでの経験を生かして努めてまいります。
引き継ぎの進め方について、近いうちにご相談の時間をいただけますと幸いです。

お礼メールは「だれに」「いつ」送るか

お礼メールは、辞令に関わってくれた人や、これまでお世話になった人に送ります。送る相手とタイミングを表にまとめました。

送る相手いつ送るか書くことの中心
辞令を伝えてくれた上司辞令を受けた当日お礼と意気込み
前の部署のメンバー最終出社日の前後これまでのお礼と後任の案内
新しい部署の上司着任の前日までこれからのお願い
取引先社外に伝えてよい時期になってから後任と連絡先
送る前に見直したいこと

発令日や部署名を打ち間違えると、相手が混乱してしまいます。送る前に辞令の文面と見くらべてみてください。まだ社内で発表されていない異動を、関係のない人に送らないことも大切です。

昇進・異動・転勤など、辞令の種類ごとのひと言

ここでの結論

辞令の挨拶は、どんな辞令かによって、加えるとよい言葉が少しずつ違います。昇進なら責任の重さ、異動や転勤なら前の部署への感謝を、ひと言多めに入れると気持ちが伝わります。

『昇進の挨拶と異動の挨拶って、同じでいいの?』と思った方もいるかもしれません。基本の3つは同じでかまいませんが、辞令の種類に合わせて一文足すと、ぐっと自然になります。

辞令の種類加えたいひと言例文
昇進・昇格責任の重さと周りへの感謝「身の引き締まる思いです。皆さんの支えがあってのことと感謝しています」
部署の異動前の部署へのお礼「これまで多くのことを教えていただき、ありがとうございました」
転勤新しい土地での意気込み「新しい地域でも、これまでの経験を生かして努めます」
新卒・中途の入社早く覚えたい気持ち「一日も早く仕事を覚え、戦力になれるよう努めます」
兼務両方の仕事への姿勢「どちらの業務にも目配りしながら進めてまいります」

昇進の辞令の挨拶は「感謝」を多めに

昇進や昇格の辞令を受けた時は、うれしい気持ちと一緒に、周りへの感謝を言葉にしておくと好印象です。

「このたび課長を拝命いたしました。ここまで来られたのは、皆さんに支えていただいたおかげです。これからは課のみんなが働きやすいよう、全力を尽くします。」

昇進と昇格の違いや、辞令に書かれる言葉は昇進・昇格の辞令でくわしく紹介しています。

異動の辞令の挨拶は「引き継ぎ」も添えて

異動の挨拶では、前の部署へのお礼と、引き継ぎをきちんとする姿勢を伝えると、残る人も安心できます。

「○月○日付で○○部に異動いたします。担当していた案件は、○○さんに引き継ぎます。これまで本当にありがとうございました。」

異動の辞令が出た後の準備は、異動の辞令が出たらやることにまとめています。

辞令をきっかけに、これからの働き方を考える人へ

辞令の挨拶を考えていると、『この先、自分はどんな働き方をしたいんだろう』と、ふと立ち止まることもありますよね。

新しい部署で力を試してみるのも、もちろん大事な選択です。そのうえで、今の会社で続ける道と並べて外の選択肢も確かめておくと、これからのキャリアを考えるきっかけになります。

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辞令の挨拶でよくある疑問に答えます

ここでの結論

ネットのQ&Aでよく見かけるのは「交付式でのひと言が思いつかない」「代表の挨拶はどんな人がするの?」「中途入社でも人前で挨拶するの?」の3つです。どれも、事前に担当の方へ確かめると不安がぐっと減ります。

辞令の挨拶について、知恵袋などでよく見かける質問を3つ取り上げます。質問は要約して紹介しますね。

疑問1:交付式で皆の前で話すことになった。ひと言は何を言えばいい?

辞令交付で皆の前で挨拶することになり、何を言えばいいか分からないという相談です。

結論から言うと、この記事の最初で紹介した「お礼・意気込み・お願い」の3つで十分です。長く話す必要はありません。

「このたびは辞令をいただき、ありがとうございます。一日も早くお役に立てるよう努めます。よろしくお願いいたします。」

この3文に、自分の部署名や「現場の声を大切に」といった具体的な一文を足せば、立派な挨拶になります。紙に書いて、声に出して2〜3回練習してみてください。

疑問2:新規採用職員の代表挨拶は、どんな人が選ばれる?

入庁式で新規採用職員の代表が挨拶するけれど、どういう人が選ばれるのか、という質問です。

代表の選び方に、法律や共通の決まりはありません。会社や自治体ごとに決めているので、気になる時は人事の担当の方に聞くのがいちばん確かです。

もし代表を頼まれたら、話す長さと内容に決まりがあるかを先に確かめておきましょう。原稿を事前に見せてほしいと言われることもあります。

疑問3:中途採用でも、大勢の前で挨拶させられる?

大きな会社に中途で入る時、辞令の交付で人前で挨拶するのか不安、という相談です。

これも会社によってまちまちです。朝礼で短く自己紹介する会社もあれば、配属先の部署だけで挨拶する会社もあります。

「当日、皆さんの前でご挨拶する時間はありますか?」と、事前に担当の方へ聞いておくと安心です。聞いておけば、短い自己紹介を1つ用意するだけで済みます。

挨拶の前に担当の方へ確かめたいこと
  • 挨拶をする場面があるか、何人くらいの前か
  • 話す長さに目安があるか
  • 代表挨拶なら、原稿を事前に見せる必要があるか
  • 辞令を受け取る時の動き(呼ばれ方・受け取り方)

よくある質問

辞令を受けた時の返事は何と言えばいいですか?

辞令を渡された直後なら「謹んでお受けいたします」「ありがとうございます」で十分です。そのあとに挨拶を求められたら、お礼・意気込み・お願いの3つを短く伝えてみてください。

「辞令を拝命しました」はメールで使ってもいいですか?

使ってかまいません。ただ、改まった響きがあるので、社外や役員あての文書に向いています。同僚へのメールやチャットなら「辞令をいただきました」「辞令を受けました」のほうが自然です。

辞令のメールには返信したほうがいいですか?

返信が決まりになっているわけではありませんが、受け取ったことを短く伝えておくと丁寧です。その日のうちに、お礼と意気込みをひと言ずつ書いて返信してみてください。

辞令の挨拶回りはどこまで行けばいいですか?

まずは直属の上司と、前後の部署の人たちへ挨拶するのが基本です。どこまで回るかは会社の慣行によるので、上司に相談して決めると安心です。

辞令の挨拶で言わないほうがいいことはありますか?

辞令への不満や、前の部署への批判は避けておきましょう。心配ごとがある時は、挨拶の場ではなく、あとで上司に個別に相談するほうが話が進みやすくなります。

まとめ

この記事の要点
  • 辞令の挨拶は「お礼・意気込み・お願い」の3つを短く言えれば十分
  • 「拝命しました」は自分が辞令を受けた時に使う、へりくだった言葉
  • 交付式・口頭・メールやチャット・取引先の4場面で、長さと言葉の堅さを変える
  • 辞令メールには、その日のうちに短く返信しておくと丁寧
  • 昇進なら感謝、異動なら引き継ぎの一文を足すと気持ちが伝わる
辞令ドットコム

辞令ドットコム 編集部

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